君津市災害ボランティアセンター活動報告
令和元年9月5日(木)に発生した台風15号は、観測史上最強クラスの勢力で9日
早朝関東地方に上陸し、千葉県を中心に甚大な被害をもたらした。
君津市においても、送電塔や電柱の倒壊に伴う停電(約37,700軒)や断水(約
13,000世帯)が数日間にわたって続いたほか、強風による建物の損壊等、多数の
被害があった。
君津市社会福祉協議会では、9月9日(月)に組織された「君津市災害対策本部」の
会議等に出席し、情報収集や今後の被災者支援の方策について協議を重ねた。
災害対策本部立ち上げから4日後の9月13日(金)、君津市災害対策本部が「君津
市災害ボランティアセンター」開設を決定し、14日(土)から君津市保健福祉センタ
ーふれあい館においてセンターを開設し、被災された世帯へ支援を行った。
【活動概要】
(1)開設期間 令和元年9月14日(土)から11月17日(日)までの65日間
(2)開設時間 午前9時から午後5時まで
(3)開設場所 千葉県君津市久保3丁目1番1号
君津市保健福祉センター「ふれあい館」内
(4)ボランティア数 延べ2,139人
(5)依頼件数 1,147件
(6)活動終了件数 826件(キャンセル316件は含まない)
(7)活動内容 ・家屋等の屋根の応急防水施工(ブルーシートによる養生)
・支援物資の搬入及び仕分け作業並びに避難所等での配付作業
・倒木の伐採及び撤去、運搬
・雨漏り等により使用できなくなった家財等の撤去、運搬
今回の被災では、市内全域にわたって停電し、市役所庁舎や君津市社会福祉協議会事務所も停電したため、被災直後から数日間にわたり情報収集及び発信に困難を極めました。
災害ボランティアセンター開設後、センターに寄せられる依頼内容の半数以上が、強風により損壊した家屋等の屋根へのブルーシート養生であったため、屋根職人やとび職など専門的技術を持ち合わせたボランティア、いわゆるプロボノを募る必要があり、加えて、山間部地域からは、倒木の伐採処理の依頼も多く、こちらもチェーンソーを扱うことのできる専門的技術を持つボランティアが必要でした。
そのため、開設から10月の初旬までは、1日の活動件数よりも依頼件数の方が上回る日々が続き、未処理のニーズは増加の一途をたどりました。
さらには、台風15号から約1か月後の10月12日(土)には台風19号が上陸し、強風により屋根に張ったブルーシートが外れるなどしたため、翌日の13日(日)以降は屋根へのブルーシート養生の依頼が再度増加し、災害ボランティアセンター開設を長期化する要因の一つとなりました。
そのような中、県内はもとより全国各地から多くのボランティアの方に来所いただき、中には
車中に宿泊するなどして連日にわたって活動に参加していただいたボランティアの方も多数おり、ボランティア一人ひとりの協力により住民からの依頼に対応することができました。
また、会社や組織ぐるみで活動に参加してくださったボランティアの皆様、自衛隊や職能団体である各種組合等の皆様の御協力をいただき、11月17日(日)にセンターを閉所することができました。
今回の経験をもとに、君津市社会福祉協議会では災害時対応マニュアルの見直しを図るなどして、より一層災害時の対応を強化してまいります。
ボランティアとして活動していただいたすべての皆様、また、センターの運営に御指導御協力いただいたすべての皆様に、心から感謝申し上げます。
なお、君津市社会福祉協議会では、災害ボランティアセンター閉所後も、被災された方の困りごとについて対応させていただきますので、引き続き多くの皆様方の御支援及び御協力をよろしくお願い申し上げます。
【活動の様子】

▲屋根へのブルーシート養生

▲がれき等の片付け

▲支援物資の仕分け作業

▲災害ボランティアの受付